奈良の素敵な場所~EARTH COLOR(アースカラー) ~

奈良県天理市、喫茶店の隣にある小さなスペースにEARTH COLORのアトリエがあります。
馬塲やよいさん。
「もともと人に会ったり、出歩いたりが得意でないんです・・・」という言葉とはうらはらに、
お話を聞いていると、バイタリティにあふれた行動の数々にただ関心するばかり。
10年以上前のこと。
縫うことが好きで、出来上がったバッグやエプロンをお店へ委託したりインターネット、イベントなどで販売しはじめたのがEART COLORのはじまりです。
「自分の好きなものを作りたい」
というその時の思いは、10年たった今も全く変わることがありません。
麻やコットン、ウールやデニム、季節によって使う素材は異なりますが、その1つ1つを馬塲さんが探しに行き、目で見て手で触って集めてきます。
洗った後のゴアゴア感ふわふわ感など様々な生地の風合いを楽しむのもEARTH COLORの特徴です。
日常着やバッグ、エプロンなど、普段使いをするものがほとんど。
デザインはシンプル、それでいてポケットの位置や数、ひもの長さや丈など考えられ機能的に作られています。
毎日使っても飽きない、何年も擦り切れるまで使い続けられる。そんな作品の数々です。
白いエプロン。
汚れるイメージのあるエプロン、真っ白という事に少し違和感がありますが、使ってみると気持ちがシャキ!として心地がいい。
EARTH COLORの人気アイテムです。
「丁寧」「丈夫」そんなキーワードがぴったりあてはまります。縫い目をみてもきっちりまっすぐ、そこに妥協はありません。
お手伝いをされている作り手さんも、馬塲さんが大事にしているものをきちんと共有されているなと感じます。
【近江で織られた麻のはなし】
2016年は馬塲さんにとって、とても大きな出会いがあったそうです。
滋賀県近江にある、かなり前に廃業した織物工場の倉庫に眠っていた麻との出会い。
日頃から国産の素材を使いたいと思ってた馬塲さんにとってはまさに宝物。
ところが、その生地を持ち帰ってからが大変。
悪くなっているところを省いて洗濯をして、お天気の良い日には家の駐車場に広げて干して。。。
元気によみがえらせて形にするまでにはたくさんの時間と手間がかかったそうです。
「ほら、よく見ると1つ1つ生地の目の感じや風合いが違うんですよ。」と馬塲さん。
いつまでも作り続けられるものでは無いですが、今あるもので大事に作られたバッグやエプロンがアトリエには並んでいます。
近江の麻で作った大きなバッグはシンプルだから素材の風合いが生きています。
「今年はつくるのが課題なんです・・・」
EARTH COLORらしさを失わず、お客さんからの要望にも応え、自分の想いも伝えたい。
そんな事を1人でこなしていると、作るという作業が思うように進まないという現状。
いろんなことのバランスをうまくとるには、どうしたらいいのか。
何を省いて何を続けるのか・・・そんな選択を重ねながら、今のEARTH COLORがあります。
今年は織物や染めの作家さんたちの思いを形にするスペースとして、また新しい形でアトリエを活用していくことも考えているそうです。
EARTH COLORのシンプルで丁寧に作られた日常使いの物は、
これから先もきっといろんな人のところに届き、擦り切れるまで大切に使われていくのだと思います。
EARTH COLORのホームページはこちら。
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